『世界で一番早い春』完結ネタバレ｜全巻01〜05巻の内容と登場人物を解説【川端志季／漫画・ドラマ情報も】

「もう一度、やり直せたら──」
そう思ったことが、あなたにも一度はあるのではないでしょうか。

川端志季の漫画『世界で一番早い春』は、そんな“後悔と希望の狭間”を描いたタイムスリップ・ラブストーリー。
高校時代に亡くなった先輩のノートで漫画家として成功した主人公・真帆が、10年前に遡って「大切な人の運命」を変えようとする物語です。

本記事では、『世界で一番早い春』の全巻（1〜5巻）のネタバレを含むあらすじ・登場人物・感動の結末まで丁寧に解説。
さらに、2025年6月から始まるドラマ化情報や、無料で読める方法まで網羅してお届けします。

1. 『世界で一番早い春』とは？｜川端志季が描く“再会の物語”

『世界で一番早い春』は、川端志季による全5巻完結の漫画作品で、講談社『Kiss』にて連載されていました。
その特徴は、ただの恋愛漫画ではなく、“過去と向き合う勇気”をテーマにしたタイムスリップストーリーであること。

主人公・晴田真帆（はるた・まほろ）は26歳の若き漫画家。彼女は、高校時代に亡くなった先輩・雪嶋周（ゆきしま・しゅう）の創作ノートを元に、ヒット作を世に出します。
しかし、その成功の裏にあったのは、“本当は彼が描くはずだった物語”を自分のものにしてしまったという罪悪感。

その後、真帆はある授賞式で「私はこの物語を、自分で描いていいのか」と告白。そして、「もう一度やり直したい」と願った瞬間──時は10年前の高校時代へと遡ります。

物語は、過去に戻った真帆が“運命を変えることはできるのか”という問いに向き合っていく構成。
彼女の想い、葛藤、誰にも言えなかった後悔──それらが丁寧な心理描写で編まれており、読むたびに心が静かに揺さぶられます。

タイムスリップという非現実の中に、「誰かの命に、もっとできたことがあったかもしれない」という痛みと希望を描き出すこの物語は、まさに「春」という言葉が似合う再生の物語なのです。

2. 『世界で一番早い春』全巻（01〜05巻）のあらすじネタバレ

2-1. 第1巻：死んだはずの先輩との再会

26歳の漫画家・晴田真帆は、人気作品「リバイブライン」で賞を受けるも、その裏には亡き先輩・雪嶋周が残したノートの存在がありました。
罪悪感に揺れた真帆は授賞式で真実を打ち明けた後、強く“やり直したい”と願います。

目を覚ました彼女は、10年前の高校時代にタイムスリップ──そこには、死んだはずの周が生きている。
この再会から、「彼の死を回避できるのか？」という物語が静かに動き出します。

2-2. 第2巻：タイムリープと後悔のはじまり

高校生活に戻った真帆は、自分の未来の記憶を持ったまま周との日常をやり直します。
しかし、“彼が抱えていた持病の進行”や、“未来では描かれなかった人間関係”に直面。

特に、生徒会の嵐景政（あらし・かげまさ）と出会い、「あなた、何かを知ってる顔してる」と見抜かれた場面は、読者の胸にヒリつく緊張をもたらします。

過去を変える難しさと、何より「彼の死をまた見送ることになるかもしれない」という恐れが、じわじわと真帆を追い詰めていきます。

2-3. 第3巻：過去を変える条件

3巻では、「どうすれば未来を変えられるのか？」という問いが本格的に浮上。
嵐も真帆のタイムリープを信じ始め、協力者として動き出します。

物語は“周が抱えていた本音”や、“ノートに託した夢”が明かされていく展開へ。
また、周の妹・雪嶋紗香も真帆のアシスタントとして加わり、「家族の後悔」と「創作の葛藤」が物語の中心に。

この巻は、登場人物たちが「誰かを救いたい」と願いながらも、それぞれの限界と対峙する“感情のせめぎ合い”が特に美しく描かれています。

1. 『世界で一番早い春』とは？｜川端志季が描く“再会の物語”

「いま、ここにいることは──本当に偶然なんだろうか」
そんな問いが胸に浮かぶような、静かで切実な物語があります。

川端志季が描く『世界で一番早い春』は、2018年から2021年にかけて『Kiss』誌上で連載された、全5巻完結の漫画作品です。
恋愛と過去、そして“創作”というテーマが交差する物語は、単なるタイムスリップものではありません。
それは、“もう叶わないと思っていた後悔”と向き合う再会の物語なのです。

主人公は、26歳の漫画家・晴田真帆（はるた まほろ）。
彼女はかつて、高校時代に亡くなった先輩のノートをもとにした作品で大ヒットを飛ばします。
だが心の奥にはいつまでも、「あれは自分の物語ではない」「返さなければならない」という影のような想いが残っていた──。

そして物語は動き出します。
ある日突然、彼女は10年前の高校時代に“飛ばされる”のです。
そこには、まだ生きていた先輩・雪嶋周（ゆきしま しゅう）の姿がありました。

「私は、あの春をやり直すために戻ってきたんだ──」
時間を超えた再会が、運命を揺るがす選択へと導きます。
果たして真帆は、彼の死を止めることができるのか？
そして、“物語”の本当の意味とは何なのか？

この作品は、過去の痛みと未来への祈りが交差する場所に、読者の心をそっと連れていってくれます。

2. 『世界で一番早い春』全巻（01〜05巻）のあらすじネタバレ

2-1. 第1巻：死んだはずの先輩との再会

物語は、26歳の漫画家・晴田真帆が、漫画賞の授賞式で
「これは、10年前に亡くなった先輩のノートをもとにした物語です」と告白する衝撃の場面から始まります。

真帆の描いた『リバイブライン』はベストセラーとなり、業界でも高く評価されていた作品。
しかし、それはかつて想いを寄せていた高校の先輩・雪嶋周が遺した未完の物語を、ほぼそのまま描いたものだったのです。

「先輩の死を、私は“作品”にしてしまった」──。
心のどこかで、その事実がずっと真帆を苦しめていました。

そして授賞式のあと、彼女の時間は突然“止まる”。
目を開けた先には、なんと高校時代の教室。そして、生きている雪嶋先輩の姿がありました。

タイムリープした真帆は動揺しながらも、「今度こそ先輩を救いたい」と誓います。
だが彼女の知る未来では、雪嶋先輩は数ヵ月後にこの世を去る運命にあるのです──。

2-2. 第2巻：タイムリープと後悔のはじまり

第2巻では、真帆が“運命を変える”ことに本格的に挑み始めます。
周囲からは奇異の目で見られながらも、先輩の健康状態や人間関係に少しずつ介入していきます。

一方で登場するのが、同級生の嵐景政。
タイムリープの異変にいち早く気づき、真帆にこう言います。
「……君、何度目？」

このセリフで読者は、真帆がすでに複数回タイムリープしていること、そしてそのすべてで“失敗している”ことを知るのです。

“過去を変えようとするたびに、未来は別の形で壊れていく”
それでもなお、真帆は雪嶋の死を回避しようともがき続けます。

そして、彼女の選択がもたらす“別の誰かの不幸”にも、徐々に目を向けざるを得なくなっていく──。

2-3. 第3巻：過去を変える条件

第3巻では、「運命の修正」に必要な“鍵”が少しずつ見えてきます。
それは、ただ雪嶋を救えばいいという単純なものではありませんでした。

真帆は、嵐・紗香（雪嶋の妹）とチームのように協力し始めます。
この巻で紗香が加わることで、「過去を変える物語」から「共に背負う物語」へと物語の質感が変わっていきます。

だが、救おうとするほどに見えてくるのは、雪嶋自身が“生きることを選ばない理由”。
持病の再発、家庭の問題、未来への不安──彼の死は偶然ではなく、“積み重ねの果て”だったのです。

嵐は真帆に言います。
「たとえ君が彼を生かしても、彼はまた同じ選択をするかもしれない」

この巻では、「変えたい」と「変えられない」の狭間に立つ真帆の苦悩が、読者の胸を強く締めつけます。

2-4. 第4巻：交差する想いと選択

第4巻は、物語全体の“感情の交差点”ともいえる重要な巻です。
誰かを救えば誰かが傷つく、何かを守れば何かを失う──
そんなジレンマのなかで、登場人物たちは少しずつ“自分自身の物語”と向き合い始めます。

真帆は、自分のタイムリープの理由に「後悔」だけでなく、「憧れ」や「逃げ」も混じっていたことに気づかされます。
そして、雪嶋にも変化が現れ始めます。
真帆の存在に何かを感じ取り、未来に一歩を踏み出そうとする姿が描かれるのです。

この巻のクライマックスは、嵐が「戻ってこなくてもいい」と言う真帆に、涙ながらに叫ぶ場面。
「俺は──今の君を、忘れたくない！」

それぞれが“今ここにいる意味”を見つけ出そうとする姿に、読者もきっと胸を打たれることでしょう。

2-5. 第5巻（最終巻）：早すぎた春の結末

すべてが積み重なり、物語はクライマックスへと向かいます。
第5巻では、雪嶋周の“死の運命”に対する最終選択が描かれます。

真帆は、過去に何度も戻ってきた理由に「創作のため」「後悔のため」だけでなく、彼自身の生き方を理解したいという願いがあったことに気づきます。
そしてようやく彼女は、「彼の死を止める」のではなく、「彼が未来を選べるようにする」ために行動するようになるのです。

だが、雪嶋は真帆に言います。
「……僕は、僕でいたかっただけなんだ」

彼は“描ききれなかった物語”に悔いがあったのではなく、それを託すに足る誰かと出会いたかった──
その相手が真帆であったことに、彼もまた気づいていたのです。

やがて時間は動き出し、真帆は再び現代へ。
雪嶋の運命がどうなったのか、はっきりとは描かれません。
しかし、彼のノートには新たな一文が綴られていました。

「君の春が、少しでも長く続きますように」

それは、彼が真帆に託した“生きる物語”だったのかもしれません。

春は、確かに早く過ぎ去ったかもしれない。
けれど、あの春があったからこそ、真帆もまた前へ進めた。
そんな静かな祈りと余韻を残して、物語は幕を下ろします。

3. 『世界で一番早い春』の主要登場人物

『世界で一番早い春』には、運命と向き合う4人の若者たちが登場します。
彼らの抱える“痛み”と“願い”が、物語をより深く、より切実にしているのです。

3-1. 晴田真帆（はるた まほろ）

本作の主人公。26歳の漫画家。
高校時代に亡くなった先輩・雪嶋周のノートを元にした漫画『リバイブライン』で成功を掴んだものの、そのことに強い罪悪感と後悔を抱いています。

タイムリープによって過去へと戻り、「今度こそ、先輩の命を救いたい」と奔走しますが、
物語が進むにつれて“救う”という発想自体が独りよがりであったことに気づかされていきます。

周を救いたいという願いと、自分自身の未熟さの間で揺れ動く彼女の成長が、物語の大きな核となります。

3-2. 雪嶋周（ゆきしま しゅう）

真帆の高校時代の先輩であり、『リバイブライン』の原案となったノートの持ち主。
真面目でストイックな性格。持病を抱えており、未来ではその病によって命を落としています。

過去に戻った真帆と再会し、彼女に対してさまざまな感情を抱くようになります。
生きたい、でも生きられない──その葛藤と静かな諦念に、読者の胸も締めつけられます。

“物語を書くこと”に対して異常なまでの執着と矜持を持っており、それが彼の人生の中心にありました。

3-3. 嵐景政（あらし かげまさ）

真帆の高校時代の同級生で、生徒会のメンバー。
現代では真帆の漫画の担当編集者という立場で再会します。

タイムリープの異変に気づく鋭さと、人の感情を見抜く繊細さを持ち合わせた人物。
時には冷静に、時には感情をあらわにしながら真帆を支えます。

「君は、何度目？」という彼の台詞は、物語全体のキーともいえるシーンのひとつです。

3-4. 雪嶋紗香（ゆきしま さやか）

雪嶋周の妹で、真帆のアシスタントとして登場。
兄の死と真帆の作品に対して、複雑な感情を抱えています。

兄のノートが真帆の成功に使われたことを知りながらも、次第に“真帆という人間”と向き合っていくように。
物語終盤では、過去と未来をつなぐ“橋”のような存在になります。

彼女の視点が加わることで、物語に第三者的なリアリティと視野がもたらされます。

4. 『世界で一番早い春』の結末と感想｜“未来は書き換えられるのか”

『世界で一番早い春』は、“未来は書き換えられるのか”という問いに対して、
単純なYES/NOではない答えを私たちに投げかけてきます。

真帆が何度も繰り返したタイムリープ。
それは、誰かを救うための旅ではなく、誰かの人生を「理解する」ための旅だったのかもしれません。

雪嶋の死という運命は変えられなかったかもしれない。
けれど真帆はその運命の「意味」を変えたのです。

それは、物語の最終ページに添えられた一文──
「君の春が、少しでも長く続きますように」

あれは、雪嶋が“生きた証”を言葉に残した瞬間。
そして、それを受け取った真帆が、今度は“自分の物語”として描いていくことの決意でもありました。

この作品は、「何かを変える」ことよりも、「誰かの想いを受け継ぐ」ことの強さを描いています。

未来は、過去を変えることではなく、その意味を変えることで開かれていく──
そんな優しくも深いメッセージが、読後に静かに残り続けます。

5. 『世界で一番早い春』のドラマ情報（2025年実写化）

2025年6月──あの物語が、ついに映像化されます。
『世界で一番早い春』は、MBS「ドラマ特区」枠にて2025年6月19日（木）より実写ドラマとして放送スタート予定。

あの静かな“時の交差点”が、スクリーンでどう描かれるのか。
注目ポイントを見ていきましょう。

5-1. キャスト一覧

• 晴田真帆役：吉田美月喜（『ドラゴン桜』『カムカムエヴリバディ』などで注目）
• 雪嶋周役：藤原樹（THE RAMPAGE from EXILE TRIBE）
• 嵐景政役：大倉空人（原因は自分にある。）
• 雪嶋紗香役：大原梓
• その他出演：味方良介、日比美思 ほか

若手実力派と人気俳優が揃ったキャスト陣で、原作の空気感を壊さない丁寧な演技が期待されています。

5-2. 放送日・見逃し配信サービス

ドラマはMBS・テレビ神奈川ほかにて、毎週木曜24:59〜放送予定。
見逃し配信は以下のサービスで提供されます。

• TVer（広告付き無料）
• MBS動画イズム（広告付き無料）
• FODプレミアム（有料見放題）

5-3. 原作との違いは？

現時点で判明している情報によれば、原作に比較的忠実な構成になる模様です。
ただし、全5巻の内容をドラマ尺で描ききるために、タイムリープ描写の省略や一部人物描写の簡略化が行われる可能性があります。

また、原作の静かなトーンが映像としてどう再現されるのかも見どころのひとつです。
特にラストの“ある言葉”が、どのように表現されるのかは、原作ファン必見です。

6. 『世界で一番早い春』を無料で読む方法と注意点

「今すぐ読んでみたい」──
そんなあなたに向けて、『世界で一番早い春』を無料またはお得に読める方法をまとめました。
ただし注意点もありますので、ぜひ最後までご確認ください。

6-1. 無料試し読みができるサイト

• コミックDAYS（講談社公式）：1巻の冒頭を試し読み可能
• BookLive!：期間限定で数十ページが無料
• ebookjapan：無料試し読み＋初回半額クーポン
• LINEマンガ：1話ごとの分冊版を一部無料で配信中

6-2. 完全無料で読むことはできる？

現在、全巻を完全無料で読める公式手段はありません。
違法サイトでの閲覧は法律違反となるだけでなく、ウイルス感染や個人情報流出のリスクもあるため絶対に避けましょう。

「一部無料で読んで、続きを電子書籍で購入する」
そんなスタイルが最も安全かつ作家へのリスペクトにもつながります。

6-3. お得に読むためのキャンペーン情報

• ebookjapan：初回ログインで50％OFFクーポン（6冊まで）
• BookLive!：新規登録で50%OFF＋定期的な「全巻セット割引」
• コミックシーモア：初回月額メニュー登録で最大20冊分無料に

各電子書籍サービスでは、時期によって「全巻セット割引」や「1巻無料」キャンペーンも開催されています。
特にドラマ化時期にはキャンペーンが増える傾向があるので、要チェックです。

7. エピローグ｜「春」は、誰かの記憶の中に咲き続ける

『世界で一番早い春』は、時間を越える物語でありながら、
けっして“時の奇跡”を描いただけの作品ではありません。

むしろ、「人の想いは、たとえ結末が変わらなくても、未来の意味を変えることができる」──
その静かな真実を、そっと差し出してくれた物語でした。

あの春は、早すぎたかもしれない。
でも、だからこそ美しかった。
誰かの言葉が、誰かの記憶に咲いている──
そんな“優しさの余白”を、あなたもこの物語の中に見つけてくれたなら嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が、あなたの“春”の記憶の中で、少しでも長く咲いてくれますように。